高田別院だより 2006年9月5日 第13号
共に報恩講のご縁をいただいて
第五組 林覺寺  直江 俊子
  毎年十月に入りますと、高田別院の報恩講が勤まります。
  私たちのありようを根底から照らし出し、その私を一人として成りたたせる本願に目覚め、そのことを通してあらゆる人びとをよき師よき友として見出し得たよろこび、この宗祖聖人のいただかれた報謝のお心に出遇っていくのが報恩講と聞いております。

  いままで別院の報恩講に参詣しておりましたが、一昨年、昨年と「女性出仕」の御縁をいただき、誘い合いながら、内陣出仕をいたしました。前もっての習礼(しゅらい)は田中圭悟先生よりご指導を受けました。勤行の文類(もんるい)偈句切(げくぎり)、念仏讃八淘(ねんぶつさんやつゆり)は、自坊の寺役しかしていない私にはいままで触れたこともないものでした。装束(しょうぞく)も衣体によって着用可能かどうかもあり、女性は報恩講出仕の機会がなく、装束を持っていないということもあります。内陣出仕の挿鞋(そうかい)の履き方、脱ぎ方、竪畳(たてじょうへの昇り方、降り方、後座(ござ)出仕の作法等、ほんとうに丁寧に教えてくださいました。でも一回で身につけるのは中々難しいことだと思いました。

  出任は二日目の日中(日中)、装束は裳附(もっけ)・五条(ごじょう)・差貫(さしぬき)、座次(ざじ)は御代前側で巡讃が当りました。頭から足の先まで緊張が走ります。頭の中で一つ一つ確認をしながらの出仕、巡讃は二重の二首目でしたが、はりつめた緊張の中で、何とか声を出すことができました。退出して後門(ごうもん)を出たあと、別院の報恩講を、共に勤めさせていただいたという思いがあふれ、喜びと感動でいっぱいになりました。「共に」の御縁をいただいたこと、ほんとうに嬉しく思います。たくさんのことをこの身にあたわり、学ばせてもらいました。これをより多くの女性の方に伝えていきたいと思います。列座の方々の裏方として報恩講をリードしていく御苦労も感じました。何よりも参詣の皆様が出仕者と共に報恩講を勤めている感を深くしました。
  かけがえのない機縁としていただいた報恩講を共に大切にお勤めして参りたいと思います。
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