「訪問に行ってきまーす!」「行ってらっしゃい。気をつけて!」担当する障害者のお宅や、病院、市役所等の関係機関に出向く相談支援専門員とそれを見送るスタッフの爽やかな挨拶が交わされます。誰も力まず自然です。ここは上越市福祉交流プラザ障害者相談支援センター。私はこのセンターの七人の相談支援専門員の一人として働いています。上越市福祉交流プラザは二〇〇九年四月に上越市の福祉の拠点としてオープンしました。もともとは県立高田盲学校だった所で、高田別院の西側の裏寺町通りに面し、高田別院からは目と鼻の先に位置しています。
障害者相談支援センターの七人の相談支援専門員は、障害者福祉向上への熱い思いを持ちつつ、自分の得意とする障害分野を主軸に全ての障害分野の相談に臨んでいます。因(ちな)みに私は、主に身体に障害がある方の相談をお受けしています。事故で脊髄を損傷され下肢の機能を全廃された方の退院後の在宅での生活をどう支援するか…、施設から出て一人で暮らしたいと願う脳性まひの障害者の住宅確保と生活支援をどうするか…他、住宅改修の支援、車椅子等の補装具の申請支援、障害年金の手続き支援、成年後見制度の紹介、介護保険制度との連携、家族間のトラブルの調整、多重債務などの金銭トラブル解決支援、生活困窮者への支援などなど…、支援の幅はかなり広範囲に及びます。
私は障害者福祉の分野で三十年以上仕事をさせていただいていますが、今あらためて現場から問われていることは、「いのち」を頂き、「いのち」に生かされている全ての存在は、存在していることそれ自体が尊い、という「いのち」の尊厳性あるいは絶対平等性をあらためて意識すべきではないかということです。これは支援を受ける側も支援する側もいずれの立場においてでもです。このことが実現すれば、「いのち」と「いのち」の響き合いの中で支援関係が結ばれていくと思うのです。そうしたなかで、対等水平な関係が生まれるはずです。今この手応えが色々な意味で、感じにくくなっているのです。
障害者自立支援法は廃止されます。でもその先は見えてきません。先が見えない中にあっても、力まず、自然にあわてずに、寺町の爽風に乗って相談支援を続けていきたいと思います。
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